ウィノナ・ライダー主演、ベン・スティラー監督で公開された映画
「リアリティ・バイツ」を紹介します。
現実の厳しさに苦しむアメリカの若者たちを描いた映画。
自分の夢を叶えたくても「現実の壁」に悩む人、または経験があれば共感できる映画のはずです。
Contents
あらすじ
「リアリティ・バイツ」は、大学総代として卒業スピーチをする主人公・リレイナ(ウィノナ・ライダー)のシーンからスタート。彼女とその友達3人、学生から社会人へ移り変わる、若者たちの姿を描いた映画です。
夢だったドキュメンタリー番組ディレクターになるべく、契約社員としてTV局の契約社員になったリレイナ。
ドキュメンタリー番組をつくるため、普段から自分や友達の日常をビデオカメラにおさめるシーンがちょくちょく出てきます。

夢のためにTV局の契約社員になるも、うまくいかず解雇され引きこもりがちになるリレイナ。
卒業後、GAPの社員になってとんとん拍子に店長へ。男性経験豊富でいろんな男の子と寝ているけど、性感染症が気がかりなヴィッキー(ジャニーン・ガラファロー)。
大学を中退し、仕事を始めるも解雇され、家賃が払えず女子ふたりの部屋で居候中のトロイ(イーサン・ホーク)。バンドマンです。
ゲイをカミングアウトし、同じく居候メンバーのサミー(スティーヴ・ザーン)。
そして、主人公のリレイラの前に現れた男性、マイケル(ベン・スティラー)。彼はMTVのプロデューサーをしていてめっちゃ多忙です。
リレイナの運転する車と事故を起こしたことがきっかけで出会います。
大変な出会いですが、リレイナは賢いしユニークな子だと魅力に感じるようになり、しだいにデートをする仲に。
デート前に4人が同居する部屋に迎えに来てくれるのですが、そのときのトロイの反応を見ると…ずっとリレイラのことが好きだったみたい。ほかの女子と付き合っているのに。
マイケルも、トロイはリレイナの何なんだ??と気にかかっているよう。でも、最初にリレイナが選んだのはマイケルでした。
デート後、マイケルのオープンカーで熱烈なキスをかわすリレイナ。その場面を目撃してしまったトロイは、やっぱりリレイナのことが好きだったみたいで悲しそう。
帰宅後のリレイナに、つい「やきもちな彼氏みたいなマネ」をしていしまい口喧嘩に。
「言いたいことがあるんならはっきりと言いなさいよ!」とリレイナに言われ、とうとう「本当はキミに恋してる」と告白したのでした。
でもトロイは「満足したか?…うぬぼれるなよ」と笑って茶化してしまい…そんなつもりなかったのに。
リレイナのビデオカメラには…

物語でちょくちょく出てきている、リレイナが撮影したビデオの映像。そこには4人の若者ならではな思いが映し出されています。
大学を卒業し、社会に出る不安を忘れようとビルの屋上で大騒ぎする4人。
海辺で語るトロイ。がん宣告を受けた父親が、海に落ちていた貝殻を例に教えてくれたのは、人生はからっぽだということでした。
翻弄される毎日だけど、ささいなディティール(雨が降り出す前の空とか、リレイナの笑い声とか)を楽しむようにしているそう。
いっぽう、「私たちの世代の一大イベント」とエイズの検査を受けに行くヴィッキー。友達に陽性反応が出たそうで…
という映像をテレビ番組の司会者に見せるものの、リレイナは彼に嫌われていて、正社員昇格どころか解雇されてしまいましたが…
クビになったリレイナを励ましたのは…
クビになり、ドキュメンタリー番組のディレクターの道を断たれたリレイナ。コーヒーとたばこを片手に、散歩しながらはげましたのはトロイでした。
でも、トロイは「友達だけじゃイヤ」なんですよね、リレイナとは。ついキスをしてしまうも「友達でいたい」とリレイナに断られます。
トロイは気まずくて、その後4日間も姿をくらましたままでした。トロイとの関係も気になりますよね。
リレイナの未来。トロイとマイケルとの関係

解雇され、転職を試みるもうまくいかない日々。部屋にこもり、たばこを片手に部屋で無気力にテレビを見つめる日々。
とうとうヴィッキーやサミーともモメてしまいます。まあ、付き合いが長くてお互いをよくわかってるから、最終的には仲直りするんですが。
トロイにサイテーなことを言って口喧嘩になったあと、仲直りしたヴィッキーとごはん中のリレイナ。そこにマイケルからの連絡が。
なんと、出張先のニューヨークで見せたリレイナの映像が大ウケだったそう!
映像のお披露目パーティーの前、リレイナを迎えに家に来たマイケル。そこにはリレイナだけでなくトロイもいて、やはり気まずい雰囲気。
トロイは皮肉ばかり言うので、リレイナの前でマイケルと口喧嘩に…
いざ、その映像のお披露目パーティーになると、リレイナの撮った映像はなんだかお下品な編集が加えられ、ドキュメンタリーではなく4人をバカにしたようなバラエティ番組として上映されてしまいます。
編集は別の人がやっているのでね…めちゃくちゃでした。
もちろんリレイナは激怒。マイケルも知らなかったとはいえ、ずたずたにされ激怒も当たり前ですね…マイケルも必死に弁明するけど、わかってもらえるはずなく。
失意のまま帰宅したリレイナ。トロイが居合わせ、傷ついた様子を察します。
「あんなビデオでも私にとっては意味があったの…」とトロイに話し始めます。「どうして現実ってのはドラマみたいにハッピーエンドになってくれないのかしら…」と。
自分がだれかわからないリレイナにトロイは「教えようか、みんなとオレが愛してるんだ。そう…何度もひどい仕打ちをされたけれど、愛してる」と今度はちゃんと伝えたのでした。
リレイナも素直になり、トロイの気持ちを受け入れたのでした。
トロイなの?マイケルなの?どっち?
これで一件落着…かと思いきや、トロイは翌朝逃げるようにしていなくなります。バンドのリハーサルだとは言うけれど。不安になるリレイラはライブ会場へ足を運ぶも…
そこに、リレイラに謝罪しに来たマイケル。もちろんトロイも居合わせ…お互い「お前を失いたくない」とリレイラに伝えます。
しかもマイケルはニューヨーク行きのチケットを持って。リレイラの映像の売り込みをやり直すために。リレイラは、逃げるようにしていなくなったトロイのことを怒っているけれど…
次のステージで「聞いてくれ、リレイラ」とリレイラに捧げる曲を歌うも、たまらなくなって逃げだしたリレイラ。それを追うマイケル、歌うのをやめてそれを追うトロイ…
リレイラが選ぶのはどっち?と気になってしかたがなかったです。
リレイラの恋の行方は!?
結局仲たがいしたまま、離れ離れなふたり。やはりお互いのことを思い出しているようで。
サミーから、トロイがシカゴにいることを知らされたリレイナ。たまらずシカゴへ追いかけようとします。
家を出る前にちょうどトロイが戻ってきて、知らされたのはがん宣告をされたお父さんが亡くなったことでした。急にシカゴへ行ったのもそのせい。
そして、後悔していると伝えます。ふたりが結ばれたあの朝に戻りたいと。
でも、戻れないから「愛している。それだけは誤解の内容にはっきりさせておきたかった」と伝えたのでした。
リレイナも、トロイを探しに行こうとしたと伝えます。ふたりはしっかりとハグをかわし、ようやく一件落着です。
1990年代のアメリカの若者を描く

リレイナ、ヴィッキー、トロイ、サミー。映画が公開されたのは1994年、その頃のアメリカで生きる若者たちの等身大もストーリーです。
世間では「ジェネレーションX世代」と呼ばれています。
公衆電話に古そうなビデオカメラ、ラジカセ。今ではほぼほぼ見かけないものもありますね。
でも、4人の人生には現代を生きる若者にも通ずる部分があると思います。本当は好きな人がいるのに、友情をこわさないよう生きるトロイ。本当は賢いのに職を転々としてバンドマンをしているところもね。
成績優秀だけど、ドキュメンタリー番組のディレクターという夢を叶えることはできなかったリレイナ。
「どうして現実ってのはドラマみたいにハッピーエンドになってくれないのかしら…」というセリフ、現代にも通ずると思います。
30年近く前の映画だけど、今見てもおもしろいのはきっと、現代の若者にも共感できる部分があるから。
まさに現代も、リアリティ・バイツ=厳しい現実があるのは変わらないですね。
リレイナたちのようにこれからの将来と向き合おうとしている人はもちろん、1990年代にそういう時代を過ごしていて「あの頃、自分もそうだったな…」と振り返れる人にはおもしろい映画なはずです。
BGMにも注目を
映画のあちこちにちりばめられたBGM、世代な人にとってはたまらないはずです。
世代でなくても、どこかで聞いたことのあるBGMばかり。
酔っぱらって現実逃避した4人がガソリンスタンドのコンビニで踊る曲。ラジカセから流れるのは「マイ・シャローナ」でした。オープンカーでマイケルとリレイナがキスをかわし、トロイが目撃するシーンには、ピーター・フランプトンが歌う「Baby, I Love Your Way」。
1990年代の大ヒット曲、今聞いても色あせませんね。
監督・出演にベン・スティラー
そして、「リアリティ・バイツ」でリレイナを怒らせたマイケルを演じているのはベン・スティラーです。
私にはコメディとかアクションもののイメージが強かったので、まじめにラブ・ストーリーを演じていてびっくり。マイケルは頭が悪そうだしイケメンでもないのですが、コメディ要素なしでちゃんと演じています。
しかも監督もつとめています。これが初監督作品だそうです。こういうラブ・ストーリーで監督をやるっていうのも意外すぎる。この作品以降「ズーランダー」や「LIFE!」など、監督作は多いものの、ラブ・ストーリーは見当たらなかったので。
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